Powered by Six Apart

« オーストラリア旅行記 -前編- | メイン | 愛犬タロウの大好物  -でめだけー »

2007年11月 6日 (火)

オーストラリア旅行記 後編

Photo_3

 その後も動物園に行き、かわいいコアラと記念写真を撮り、カンガルーと遊んだり、友人と一緒に船を改造したレストランに夕食を食べに行ったりして、楽しい時は足早に過ぎていきました。おみやげもたくさん買い込み、荷物になるので郵送をしたくらいです。

 帰国の日がやってきました。友人とアデレードの空港まで一緒に行き、たくさんの感謝の気持ちを伝え、日本での再会を約束し飛行機に乗りました。シドニーからアデレードへ来るときに30分時計を進めたわけですから、普通に考えると30分戻せばいいですよね。でも、逆にまた時計を30分進めることになったのです。

 シドニーの空港へ着き、来た時と同じようにバスで国際線の空港へ行けばいい、と思ってた私は愕然としました。バスが……いない(*_*) 時間的にタクシーしか交通手段はなく、そのタクシー乗り場も長蛇の列ができていました。日本行きの飛行機の出発時刻が刻々と迫っています。

 「えっー、間に合うかなぁ……(・_・;)」

気持ちばかりが焦る中、やっとタクシーの順番がきて乗り込み、空港に着いた時間はちょうど出発時刻でした。

 「ど、ど、どうしよう(;一_一)」

どうすればいいのか…… まずアデレードの友人に電話をかけてみることに(^_^;)

 「どうしようー、乗り遅れてしまったー」

 「えっー、ほんとにー。困ったねぇ……」

ツーツーツー……公衆電話の硬貨が切れ、電話が途切れてしまいました。

 慌てて財布から硬貨を…と思いましたが、さっきの電話に全部使い果たし、どこかにないかなとバッグの中を一生懸命探していると

 「Can I help you?」

と声をかけてくれる人が…

見ると、オーストラリア人の親子でした。飛行機に乗り遅れたこと、日本から一人で来たこと、などを話すと、

 「じゃあ、空港の係の人を一緒に探しましょう」

と言ってくれ、お父さんが私の荷物を持ち先に歩き、お母さんと娘さんは私の歩調に合わせて歩いてくれました。歩きながら話す中で、その親子は外国から帰ってくる娘さんをその空港まで迎えにきたことがわかりました。

 しばらく歩くと制服を来た女性をお父さんが見つけ

 「あの娘が飛行機に乗り遅れて困っているみたいだ。助けてやってくれ」

と言ってくれ、私はその係の人に事情を説明しました。

 私を係の人に託すとその親子は「じゃあ、気をつけて」と言い、娘さんを迎えに行きました。私は何度も“Thanks a lot of”としか言えず、名前を聞くことさえ忘れていたのです。

 その空港の係の女性は私の航空券を確認し、何かメモしていました。そして、タクシー乗り場まで一緒についてきてくれ、タクシーの運転手にメモを渡し

 「ホテルに着いたらこのメモをフロントに出してください。それと彼女は足が悪いから荷物も持ってあげて」

と頼んでくれました。

 ホテルに着き部屋へ通されたときは午後11時を回っていました。まずは友人へ電話をかけ、ホテルがとれたことを告げました。友人も心配していたらしく、「ホテルがとれたんならよかったー」と安心しました。

 次の日の朝、私はシドニーの旅行会社へ電話をかけました。そこは日本語が通じると前もって分かっていました。事情を説明すると、

 「あぁー、それは間に合うはずがなかったですねぇー」という返事が(*_*)

“えっー、分かってたんなら何で……”と思ったものの、鹿児島の旅行会社の人もシドニーとアデレード間の時差とかサマータイムのことなど知らなかったのでしょう。

 で、今日帰れるかどうか聞いてみると、キャンセル待ちしかないと言われ、私が今持っている航空券は今日までしか使えず、明日の飛行機に乗るとなるとまた航空券を購入しなければならないと言われました。

 「えっー、でもそれはそちらのミスですよねー」と言うと

 「それは、日本に帰ってからそこの旅行会社に言ってください」と…(・_・;)

 「もし、今日の飛行機で帰れても、羽田ー鹿児島間もキャンセル待ちになります。今の時点でそちらの方はキャンセル待ちの予約ができますがどうなさいますか?」

と尋ねられたので、シドニーの空港のキャンセル待ちの予約はできないのか聞いたところ

 「それは本人が直接空港ですることしかできない」

と言われてしまいました。

 とりあえず、羽田ー鹿児島間のキャンセル待ちの予約だけでもしてもらい、続いて両親に電話しました。両親は本当なら今日の午後、鹿児島空港まで迎えに来てくれることになっていましたので、

 「あのね、飛行機に乗り遅れた」

 「なんちよーー、大丈夫か?」

とびっくりしていましたが、事情を説明し、うまくいけば明日帰れるから、と話しました。

 「わかった。じゃあまた電話せーよ」

 私の泊まったホテルはけっこう有名なホテルでした。だから宿泊料金はいくらかなぁー?高いだろうなぁーと思いながらチェックアウトをすると……ん、安すぎる(・.・;)??なんで??? 明細を見ると電話代と朝食代しか記載されていません。昨夜の空港の係の女性がメモを書いていたのを思い出しました。たぶん彼女の計らいで無料で泊まることができたのです。

 私はホテルをチェックアウトするとすぐ空港行きのバスに乗りました。飛行機が出発するのは夜の9時半くらい、キャンセル待ちの受付もその1時間くらい前なのですが、昨日からのハプニングに動転していた私は、シドニー観光をしようという考えすら浮かばず、とにかく空港に行かなくっちゃあ、今日乗り遅れたら最悪だぁという思いでした。

 空港に着いても何をするでもなく、バッグの中に入っていた本を読むのですが、これもあっという間に読み終わり、ひたすら時間が過ぎるのを待っていました。時計を見ると、さっき見た時より5分しか過ぎていないということが多々ありました。

 昼が過ぎ、夕方になり、7時くらいになるとたくさんの日本人観光客が集まりだし、次々とゲートの奥へ消えていきます。“どうぞ、キャンセル待ちが出ますように”と心の中で祈りつつ、受付をしました。

 そして出発時刻の20分くらい前、キャンセル待ちの受付の女性が私のところへ来て、にこやかに

 「You are lucky! You are business class.」

と告げました。

 「良かったーヽ(^o^)丿 えっー、しかもビジネスクラス?」

喜びを抑えつつ搭乗手続きを済ませ飛行機に乗りました。エコノミークラスだと座席が3つのところに、ビジネスクラスはゆったりとした座席が2つしかありません。しかも食事は洋食か和食かどちらか選べ、ワインとかジュース類をお持ちいたしましょうか?とサービスがすごくいいのです。

 “ビジネスクラスでこんなだったら、ファーストクラスってどんななんだろう?”

と考えてしまいました。

 私の隣に座った男性は、まさしくビジネスマンという感じで、これから東京に仕事で行くところだという話しをしてくれました。

 1日遅れで帰国し、鹿児島へもシドニーからキャンセル待ちをしていたのでスムーズに帰ってくることができました。 

 空港へ迎えに来てくれた両親も

 「良かったがぁー、帰ってこれて。心配したがよー」

と言ってました。

 ほんとに最後の最後で大きなハプニングがあったものの、今にしてみれば、飛行機に乗り遅れたことが一番の思い出となっております。

 みなさんもオーストラリアに行く際は、時差とサマータイムの切替わりにはご注意を!!

コメント

ねこみちさん
 早速のコメント、いつもほんとにありがとうございますm(__)m
 楽しんでもらえて何よりです。励みになります(*^_^*)
 この体験を後で友人たちに報告したところ、「あんたらしい~」と言われてしまいました。ん??私らしいって??どういうことでしょうね(@_@。

外国でひとりで飛行機乗り遅れなんて、
私にはムリです!
みっちゃんさんスゴイー。(゜o゜)
良い方に出会ったり、キャンセルが出たりと
ラッキー♪でしたね。
今回も楽しませてもらいました。ありがとうございました。(^^)

コメントを投稿